山口県の仏壇店(山口市・防府市・周南市・下松市・光市)


曹洞宗

山口県山口市

墓地・納骨堂ご紹介|源久寺(山口県山口市)


仏壇のおおすみ

お墓やご納骨に関するお話を山口県山口市の源久寺・清木玄栄ご住職にお聞きしました。

当墓地・納骨堂のお申し込み・ご相談の際は、仏壇のおおすみで承っております。

専門スタッフがご案内いたします。

interview|源久寺

お参りする方の身になって

霊園を造成しました


――源久寺の霊園を広げて造成させようと思ったのは、どのようなきっかけがあったのですか。


当寺には、従来の霊園が約450ほどあるのですが、お墓がほぼ満たされた状況にありましたので、土地を広げて造成しようというのが前提でした。そこで、今の時代の需要も踏まえて、時代に合った霊園づくりを考えて造成しました。おかげさまで、ご利用の皆さんから、「手入れがしやすい」「駐車場が近場で助かる」「水場がある」「ゴミ捨て場がきちんとある」といったお声をいただき、ご評価をいただいています。

源久寺|清木玄栄住職

さらに、当霊園では、ありがたいことにほとんどの方がお参りいただいています。いわゆる「信仰心の厚い方」が多くいらっしゃいます。だから、お盆やお彼岸とか暮れの時期になると、お墓についてきちんと語り継いでいらっしゃる様子がとても伝わってきます。やはり、そういうお参りしやすい状況をつくっておかないと、人って、だんだんお参りしなくなるのだと思います。

「道が狭い」「雨が降ったら行けない」といった様々な状況もありながらも、新たに霊園を造るためには、とにかく一番に「お参りのしやすさ」が目的として重要であると考えました。その上で、これから先の時代に合ったお墓を造っていかねばと思いました。

interview|源久寺

樹木葬とは違う「自然葬」を起用

未来を見据えた御遺骨への気遣い


「樹木葬」という名前は、近年マスコミ等でも話題に取り上げられていますが、その前提には、お骨を家の中に置いたままとか、納骨に踏み切れないとか、金銭的な理由が取り上げられています。

お墓を建てるとなると、土地と墓石を考えて、最低でも100~150万円程の金額が相場と言われています。しかし、それだけの予算が必要であるところを、言い方が悪いですが、その余裕が無い方でもどうにか手が届くような形でできないかと思ったのです。

その件について当時、現在造成の施工事業者と話し合いました。すると、施工事業者から「樹木葬」を何度も提案されました。「樹木葬」について内容を聞いたのですが、その途端、「うち(当寺)では「樹木葬」はしません。」と伝えたのです。私自身が「樹木葬」に対して疑問を感じておりました。

「自然葬」(源久寺)

ある時、学生時から親交のある同級生と「樹木葬」について話をする機会がありました。その同級生は、樹木葬を売る側の立場だったのですが、樹木葬を売る側と供養する側っていうのは、結局、考えが異なるのです。樹木葬を売る側からすれば、「売ってしまえば後は関係ない」で済むのでしょうが…。

樹木葬は、小さなスペースで納骨できるため、初期投資がお墓に比べればあまりかからず、安価で手間をあまりかけなくても済むという面で「樹木葬」という商品名で走り出されたんですね。しかし、考えてみれば、結局お墓を作った後に、例えば、「横に枝が伸びて隣の家に枝が入ったから何とかして欲しい…」といったご近所トラブルじゃないですけど、いずれにしても、樹木も枝や根が伸びていくわけです。

その同級生に私は、「そうなると、地中の根でお骨がギュッと締め付けられたり、伸びた枝も切ることを想像すると、まるで自分の親が眠っている木を切ること自体が、親の体を切ることと同じことじゃないのか?しかも、最後に木が枯れたらその木はどうするの?木を切って処分することが、向こう(あの世)で不安をそそるようなことにならないか?」と訊いたのです。すると彼は、「そんなこと、今まで考えたことさえ無かった…」とつぶやかれました。

そのような理由で、私は「樹木葬」に対しては反対の考えなのです。

そこで私は、施工事業者との協議の結果、樹木を植える「樹木葬」でなく、むしろ「自然葬」という方法なら良しとしました。「自然葬」であれば、樹木を植えるのではなく、掘った穴の中にお骨をそのまま納めて、掘り起こさなくてもやがて土へ還していくことができる。私はこの方法なら許容としました。

interview|源久寺

ペットと一緒の霊園で

「ペット供養塔」


最初は、夫婦墓のエリアも考えたのですが、最近はペットブームで、「ペットと一緒に同じ霊園に入りたい。」といった要望にも応えるよう、ペット用の供養塔もこの度建立しました。

「多目的」という言い方が適切かどうかは分かりませんが、当霊園は「多目的な霊園」として位置づけました。「当寺へご相談に来れば、自分の希望するお墓が見つかる場所」をテーマに展開しています。



霊園は暗い場所であってはいけない

「明るい気持ちで会いに来れる」霊園を


私が一番唱えたい霊園のテーマは、「お墓は、暗い場所じゃない。」ということです。

「お墓」と聞くと、どうしても暗いイメージがあります。そうではなく、明るい霊園づくりを目指すことで、いつお参りに来られても明るい気持ちで会いに来ることができる場所をつくりたかったのです。


私も様々な霊園を実際に見て歩いていますが、もし霊園をお探しの方で、どちらにしようか迷われていらっしゃったとしても、当霊園を自信をもって勧めたいと思います。

都市部にある霊園よりも、ちょっと離れた静かな場所でゆっくり過ごしていただきたいと思われている方には、当霊園が良いと思います。

お墓とは、次のお家を買うこと。


人は生前に高額なお金をかけて家を立てます。終の棲家となった後に、お墓に入ります。お墓は「次のお家」です。その時に、「お墓が百万?よう出さんね…。」と、あまり力を入れない人も多くいらっしゃるように感じます。しかし、それも親身になって寄り添えれば、何が大切なことなのかが分かるようになるだろうし、供養に対して考え直すことできるのだと思います。


私も、葬儀社さんも、お墓会社さんも、本当に親身になって付き合っていけば、その人にとって、そういう温かい人達が周りにいる、この先葬儀を出す時に「この人にやって欲しい。」という気持ちになってくると思います。

私の最終目標は、檀家さんから「方丈さんにおくってもらって良かった。」の一言をいただくことを目標に、日々精進していくことだけです。私は、偉いお坊さんになるつもりもなく、とにかく地元の檀家さんにとって、良いお寺、この方丈さんで良かった、と思ってもらえる住職でありたいのが、私の一番の目標です。


interview|源久寺

墓じまいと供養


――最近、「墓じまい」という言葉をよく耳にしますが、いかが思われますか。


私もその言葉をよく聞きます。「墓じまい」という言葉も独り歩きしていますが、私は個人的には決して悪い言葉では無いと思っています。

それよりも、「お墓を放ったらかしにしている」ほうが、よっぽど悪いと思います。

「墓じまい」も、逆に言えば供養する気持ちがあるので、「墓じまい」をして、きちんとお骨を供養塔なりに納めて供養するのは、一つの方法だと思います。「墓じまい」は時代の流れなのだと思います。

interview|源久寺

「自己都合」で判断しがちな現代の供養


――その他に、最近の供養に関して感じることはありますか。

例えば、法事の格好だとか礼服を着ないといけないのかなど、格好や形もありますが、むしろ私は供養の場を、いかに身をもって伝えていくかに努力しないといけないと思っています。私は、供養を格好や形にとらわれず簡素で構わないと言っているのではなく、供養をきちんと続けていくことがいかに大切であるかを分かってもらえるよう寄り添うことが大事だと思っているのです。


また、最近は親戚関係に興味がないというか、法事をするのに親戚に言われるから仕方なく行うとか、付き合いたくないだとかを思っている若い人が増えている様に感じます。それが顕著に現れたのが、この度のコロナです。すなわち、コロナを理由に、法事をしないだとか、親戚を呼ばないといった行動に移され、ますます疎遠になった様に思えます。供養に対する気持ちはあるけれど、例えば、「3回忌までは親戚を皆呼んだけれど、7回忌は内々でやればもう良いだろう。」とか…。この度のコロナによって、現代は自分の都合でますます判断しがちな世の中の風潮に変わってしまったのだと思います。


家族と親戚のつながり方に変化が…


例えば、現在流行の「家族葬」という名前(言葉)にも同じことが言えると思います。葬儀が、亡くなられた側の都合ではなく、送る側の都合で営まれているせいで、家族葬という名前が独り歩きしているように思えます。

亡くなられた方が生前お世話になったり、お付き合いされていた人がいたのにも関わらず、送る側の都合でないがしろにされてしまう。すると、葬儀を終えた後に訃報を知った人が続々とお参りに来られて外出もできないですし、「最期に顔を見たかったのに…」と、辛い思いをさせてしまうこともあります。そのようにして、供養における様々な場面や行事が、時代と共に簡素化へ流れつつあるように感じます。

さらに今の時代は、「法事をするから、親戚皆で集まろう。」という意識で動くのではなく、親戚に対して「来ていただく、お越しいただく」という他人行儀な関係性に変わったと感じます。

家族以外、皆お客様扱いに…


このように変わってしまった原因は、間違いなく「核家族化」なんです。今は、法事に同席する親戚もそのお子さんも、家族以外皆お客さん扱いなんです。招かれる人、他所から来ていただく人なんです。だから、いざ法事をするとなった時に、何をどう準備すれば良いかが分からなくなってしまっている。昔は3世代くらいが一緒に住んでいたので、法事の際は親戚も協力しながら皆で準備しながら、若い方や子供たちに教えたり経験させることができた。しかし、核家族が増えてしまった結果、法事の仕方が分からない、誰をどのように呼ぶのか分からない事態になってしまったのだと思います。


葬儀も同じです。結局「家族葬」が独り歩きしているのは、「家族葬という良い言葉があるから、これなら周りと付き合わなくても済む。」と考え葬儀を行う人が増えているからだと思います。これが本音なのだと思います。

葬儀に携わる葬儀社の心得

法事に携わる寺院の心得とは


したがって、葬儀や法事に関わっている私達お寺の者や、葬祭業に携わっている人が絶対に心得ておかないといけないことは、「この人(故人)にとっての人生は、一回きりである!」ということです。

葬儀をされた人から聞いた話の中で多いのは、「葬儀にはあれとこれが要るし、あれもそれもしないといけない、と勧めるだけの葬儀担当者だったので、次はもう利用したくない。」という声です。

それは、まるで身内になっていないからだと思います。

だからこそ、私は檀家さんのご葬儀に携わった時には、「私もいち家族、いち一人の身内」として関わっています。もちろん、亡くなられた後は、仏弟子として私が一番関わりますので。

いかにして檀家さんに寄り添って葬儀ができるか、そして、アフターフォローができるか。それは、葬儀会社や仏壇・墓石会社も一緒で、親身になって寄り添えれば、きっと気持ちは伝わるのだと思います。

interview|源久寺

永代供養とは、

ここにいらっしゃる

皆さんへ供養すること。


永代供養は、息子とかが例えば県外にいる事情や、後に見る者が誰もいないから行うものですが、永代供養塔にお花やお線香などお供え物をする方に私は、「自分の知る人のためにだけではなく、この中に入っていらっしゃる皆さんのために手を合わせてください。」とお伝えしております。

ありがたいことに、いつもお花がキレイなまま入れ替えられたり、お参りも絶えず続いております。

無縁佛永代供養塔(源久寺)

永代供養合祀墓(源久寺)

永代供養合祀墓の内部

interview|源久寺

檀家制度、寺院護持に向けて


今は、檀家制度を望んでいない人がほとんどだと思っています。すると、一番恐ろしいのは、「供養もしない」方がさらに増えるという事態です。

通常、お寺にお墓を建てたい場合、そのお寺の檀家として入信します。しかし、私は当寺の檀家でない方が当霊園を利用してお墓を建てて供養を希望する方とのご縁ができるのならば、「準檀信徒」としてお受けさせていただいています。


お墓を建てるのは、多くは長男でなく、次男や三男等です。長男さんは本家の菩提寺があるから良いのですが、次男・三男さん等は菩提寺が無いので、そういう方のほとんどが霊園を買われます。また、今多いのは、お墓に納骨できていない状態で一旦家に置いておいて、どこか良い場所がないかと霊園を探してからお墓に納骨される方です。菩提寺があれば良いのですが、檀家離れや供養をしない、という恐ろしい事態に傾くと思います。

私はこれから先の時代を柔軟に考えて準備していかない限り、お寺を維持していくことがますます難しくなると強く感じています。

毎年当寺では、春のお彼岸、お盆、中秋のお彼岸、年末年始に、ありがたいことに檀家さんがお参りにお越しいただいています。檀家さんの中には、お子さんやお孫さんを連れて来られる方もいらっしゃいます。

今でもお子さんやお孫さんが一緒に足を運んでいただける機会が続いているのを見ると、未来の光は失われず輝き続けている様に見えるので、とても嬉しく思います。


――人として失ってはいけない、心を通わせた行動のあり方、つながり、そして供養の大切さについて、改めて見直す有難い機会をいただけました。この度はお話を聞かせていただきまして、ありがとうございました。

寺院のご案内

仁樂山 源久寺


曹洞宗の寺院

源久寺は、1199年に平子重経によって建立された寺院。当時、重経が仕えていた源頼朝が亡き後に慰霊供養のための位牌安置が契機で建立されました。重経は、1197年に仁保庄・恒富保の地頭に補任し、大内氏・毛利氏に従いました。重経亡き後は源久寺に眠り、源久寺は平子氏の菩提寺となりました。

現在も仁保には平子氏の足跡が数多く残されており、山口県文書館にある平子氏の伝来文書で詳しく知ることができます。

また、鎌倉時代前半に制作されたとされる「平子重経坐像(木造)」は、鎌倉時代の在家の人の肖像彫刻としては珍しく、国の重要文化財に指定されています。1991年には、大英博物館で開催の「鎌倉彫刻展」に出品・展示されました。

境内下に咲くオオガハスは、約2千年前の遺跡から発見された種から育てられている蓮として有名です。

住所:山口県山口市仁保下郷2910-1

お問い合わせ


当霊園の墓地・納骨堂などをお探しの方、ご相談・ご紹介のことなら

『仏壇のおおすみ』へおまかせください。