仏壇のおおすみ
お墓やご納骨に関するお話を山口県防府市の大楽寺・久樂宗道ご住職にお聞きしました。
当墓地・納骨堂のお申し込み・ご相談の際は、仏壇のおおすみで承っております。
専門スタッフがご案内いたします。
――お墓・ご納骨に関する利用者事情は、最近どのように思われますか。
墓地に関しては、最近は結構減ってきている傾向ですね。今は境内を整備していくところです。お墓や納骨に関しては、利用者の相談や外部の情報も聞きつつ整備を進めている段階だと思っています。
当寺では、檀家で無い方でも、ご要望に応じてご遺骨を一時的にお預かりすることも行っております。その後、お墓に納められるか、または永代供養墓や合祀墓に納められるかの選択もできます。
大切な方を亡くされて、永く供養するためにはどのようにすれば良いか。
供養の仕方も、現代では、人によって悩みや考えも様々あるのだと思います。ご遺骨をお預かりされる方が増えてきたのも、ご時世の影響もあるのでしょう。
大楽寺|久樂宗道住職
――「大楽寺放光殿」にお伺いしました。
この建物には、階段とエレベーターを用意しています。ご高齢の檀家さんをはじめ、車椅子の方にもお参りいただけるように配慮しています。
――これは有難い配慮ですね。こちらは位牌堂ですか。
位牌堂はすべて檀家さんに利用いただいています。また、こちらでは、お骨壺を一時的に預かることができる設備も整えています。お位牌も一時的にお預りしてご供養することも行っています。
――ちなみに、永久にお預かりすることもできますか?
できますね。ただし、一時預かりは最初の1年間は何もいただけませんけど、2年目からは、「仮の檀家さん」ということで一時預かり料をいただいております。
一時預かり後に、実際に納骨される場合は、当寺のお墓か、外部のお墓に移されます。どのようにご納骨されるかは、利用者に決めてもらっています。
――一時預かりからご納骨する時は、皆がお墓へ納骨されるのでしょうか。
昔は先祖のお墓へ、が多かったですけど、今は利用者によって色々な要望がありますね。
中には、いきなり納骨されることに抵抗を持たれる方もいらっしゃいます。
実際には、こちらで一時的に預かるか、または何十年かこちらで供養して、それから合同墓に合祀するかなど、様々です。基本的には、予め合同のお墓へ納骨する流れですね。
――昨年(2022年)に合同墓地として合祀墓を建立され、お墓には石碑で刻名できる芳名板を拝見させていただきました。
合祀墓は、抵抗を持たれる面があるかもしれませんが、ご遺骨をお骨壷から出してご納骨させていただいています。
私は、「宗教的には、特に悪いことはないんですよ。」という説明をさせていただきますが、実際には、利用者の中には抵抗をもたれる方もいらっしゃいます。それは仕方のないことですね。
――ご納骨にも、色々と賛否があるんですね。
そうですね。「皆さんと一緒にいるということ」をいかに受け入れるかの心の整理とともに、遺された方が、「私の知ってるあの人は、合祀墓のどこに在るのかが分からない…」という気持ちになるのでしょうね。色々と想いがありますが、「別にしたい。」という気持ちを持たれる方が今も多いですね。
――ご納骨の方法も、お墓だけでなく様々な方法に今は変わろうとする傾向がありますが、一緒に合祀される方と骨壷で別々に納骨される方は、どちらが多いですか。
お骨壺で納骨される方が多いですね。今は、お墓をしまうわけじゃないんですけど、「お墓の中のお骨を一旦整理したい」要望が多いですね。
――こちらはどのようなお墓でしょうか。
こちらは、永代供養墓です。約30年程前に建立したお墓で、お墓の下は、地下室になっています。
先程の合祀墓とは違って、こちらの永代供養墓は、お骨壷を納める方法でご納骨できます。
――本日ご紹介いただいた合祀墓や永代供養墓の需要もそうですが、今後供養に対する考え方や思いは変わっていくのでしょうか。
あまり仰々しくは言えませんが、遺された人にとって「ご納骨」は、「納骨したら供養はこれで終わり」という思いをかすめたことがあるのではないでしょうか。
供養は楽をすることではなく、「続けてこれからもご供養する」という意識を持ち続けてもらいたいな、と思いますね。
お墓は持てない、難しい、という声も聞くようになりました。しかし、たとえお墓を持っていなかったとしても、なんとかして供養できるカタチを提供できることがあれば良いですね。
――お骨壷でご納骨される方も多いでしょうが、将来、合祀墓の利用者も増えていくのでしょうか。
増えると思いますね。
この度、新たに合祀墓を建立しましたが、今と違って、昔は「お墓でなく、合祀墓に入れる。」という発想の選択肢も少なかったのでしょうね。そこが昔と今との違いだと思いますね。
――なるほど、「合祀墓」の価値観や意味は、時代とともに変わっているのだなと思いました。この度はお話を聞かせていただきまして、ありがとうございました。
曹洞宗の寺院
大楽寺は曹洞宗の寺院として、約1300年の歴史があります。
境内墓地には、当時、病床の高杉晋作の看病とともに看取った幕末の女流歌人の野村望東尼のお位牌をはじめ、初代群馬県令(県知事)として活躍されていた楫取素彦男爵・そして妻の吉田松陰の妹(文)の美和子のご夫婦のお墓、そして、女優で活躍された夏目雅子さんも安らかに眠られております。
防府駅からも近く、桑山(桑の山)の山肌に面して建立されています。
大楽寺「新春祈祷会」の模様(2023年1月)
新春祈祷会は、新しい年を迎える感謝と共に心願成就をお祈りする行事で、「星祭り」とも言われています。毎年1月中~下旬頃に行われており、今年は1/21に開催されました。当行事では、「人形供養」や護摩木をお焚き上げする「お焚き上げ供養」が行われます。
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