仏壇のおおすみ
お墓やご納骨に関するお話を山口県美祢市美東町の願成寺・南 健司ご住職にお聞きしました。
当墓地・納骨堂のお申し込み・ご相談の際は、仏壇のおおすみで承っております。
専門スタッフがご案内いたします。
「願成寺を葬儀や法事など亡くなった方々のご供養をさせて頂く場だけでなく、今を生きる皆さんが気軽に出入り出来て癒しや学びを得られる楽しい場にしたい。」と語る南 健司住職。
その思いに至った大きなきっかけは、2011年3月11日に起きた「東日本大震災」の救援ボランティアへ参加した時のこと。ボランティアセンターの方から、「亡くなられた方の供養は私達でするので、あなたたち僧侶は生き残れた人達の心のケアをして欲しい。」と求められたことに衝撃を受けたそうです。
私達と同じ生身の人間であるお釈迦様が、「今を生きる人達」へ説いた教えを学ぶこと。その学びによって自分を良い方向へ少しずつ変えながら今の生活に活かすことが仏教において大事なことだとご住職は語ります。救援ボランティア経験を契機に、南住職は今を懸命に生きる人達に寄り添うことが「使命」であり生きがいだと話します。
これからの願成寺に向けてご住職は、「もっと気軽にお寺に立ち寄ってほしい。そこには、人々の温かさや笑顔が溢れ、元気をもらえる。また古来より伝わる生活の知恵や生きる術を学べる場として活用して欲しい。」とメッセージを発信されています。
願成寺|南 健司住職
――願成寺本堂の裏に永代供養墓がありますが、願成寺駐車場敷地内にも永代供養墓を竣工されたのですね。
第一期の永代供養墓「寂静苑」は、お寺の裏手にある旧墓地内に造成しました。こちらは境内から坂を上っていただきますが、見晴らしが良いこともあり、現在多くの皆さまにご利用いただいています。
第一期に竣工の永代供養墓「寂静苑」が好評につき、この度、第1次募集として32基の永代供養墓を願成寺駐車場敷地内に施工しました。
経済的にお墓にお金をかけられない、お墓のことで子どもに迷惑をかけたくない、子どもが遠方のためにお墓参りが難しそう、自分のお墓は自分で決めたい、お墓の世話をしてくれる人がいない、お墓のこと、何から始めていいかわからない…といったお悩みをお持ちの方に、お寺に一切の管理と供養をお任せできる墓地を完成させました。
こちらの永代供養墓は、購入後の年間管理費が不要でお墓の一切の管理をお引き受けします。豊かな自然と美味しい空気を味わいがてら、駐車場のすぐ横ですから気軽にお墓参りをしてもらえたら嬉しいと思っております。
契約成立の先着順にてご希望の場所を決めさせて頂きます。
願成寺の永代供養墓では、骨壺から納骨袋(サラシ)にお骨を移して納骨いたしますので、10体は余裕で納骨可能です。
願成寺の個別墓は、他の永代供養墓によくある一定期間は個別に供養しその後は合同墓に合祀するものとは違い、ご契約された個別墓にて半永久的に供養いたします。
願成寺の永代供養墓はお墓の管理をすべてお寺が行いますので、お墓の継承者は不要です。その為、お一人様でも契約可能です。
まずはお気軽にご相談ください。ご要望に応じて現地でのご説明・ご案内をいたします。
ご希望の区画をお選び頂き、契約書にご記入頂きます。必要費用のお支払いをもって契約成立となります。
すでに御遺骨をお持ちの方は、契約成立後、いつでも納骨可能です。
願成寺の永代供養墓では、骨壺から納骨袋(サラシ)にお骨を移して納骨いたしますので、10体は余裕で納骨可能です。
80万円(税込)
30万円(税込)
・彫刻費(※個別墓のみ)35,000円
・納骨費 50,000円/1霊につき
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――ご住職は、檀家さんや参詣された方へ法話等をする際に、普段意識されることはございますか。
例えば、お通夜やご葬儀、法事などで集まられたご当家へお話することがあります。その時に私は、ご年配の方へ一言ことわりを入れて、小さいお子さんから小学生・中学生に合わせてお話するようにしています。
その子たちに分かってもらえる話をする、覚えておいて欲しいことを話すように意識しています。
「寄添地蔵」(願成寺)
意識していないと、どうしても眠たくて難しい話になりがちなんです。
難しいことを言うのは、意外に楽なんです。
でも、子どもさんの多くは、本質的な質問をしてきます。その時、自分がよく分かっていないと、小難しく答えてしまいがちです。
下手でも良いから寄り添って話してあげることは、とても大事なことだと思っています。どれだけ噛み砕いて分かりやすく話せるかは、自分の勉強につながることだと思っています。
願玉奉納の様子
――願成寺には「三宝荒神様」も祀られていますが、その由縁について教えてください。
願成寺はその名前(願いが成る)のとおり、周防大内家11代茂村公が大内家累代の祈願所として吉敷郡恒富村(現山口市)に建立したのが始まりです。その本尊(祈願神)として、周防大内家の開祖である琳聖太子(朝鮮百済国の第3皇子)の守り仏とされる三宝荒神尊像が安置されてきました。
その後、明治維新の廃仏毀釈により願成寺が荒廃した為、一度は願成寺の本寺である泰雲寺(山口市鳴瀧)に三宝荒神尊像が遷座(避難)されました。
しかし、この事態を嘆いた断泥萬鏡大和尚(泰雲寺独住1世)と退歩自看大和尚(願成寺復立開山)が艱難辛苦の末に、明治11年9月、龍華山と呼ばれたこの裏山に三宝荒神尊像を遷座し、地名を高倉山と改め、当地に願成寺が再興されました。
三宝荒神様は、農業の神として五穀豊穣の信仰を集める一方、家内安全(ご家庭の円満祈願)・家運増長・身体健勝(健康祈願)・火災消除(火事防止祈願)・開運招福・厄難消滅・商売繁盛・学業増進などのご利益もあるとして長年にわたり篤く信仰されています。
役割を終えた枯れ草を炎で焼き、新たな芽を育む土壌を作る秋吉台の山焼きのように、火を司る願成寺の三宝荒神様には、不要な「縁」を切り、新たな「縁」を紡ぐ浄化・再生の力があります。毎年2/28に行われる「高倉三宝荒神祭」は、約1ヶ月前から奉納旗も受付し、当日は由縁あって家庭ごみでは捨て難いお人形なども「お焚き上げ供養」させて頂いています。
なお、「三宝荒神像」は秘仏とされ、平時は拝顔できませんが、25年ごとに御開帳が行われ(次回は2040年)、御尊像を直接拝むことができます。
――「今を生きる人たちへ寄り添う」をテーマに、ご住職が今後の活動として考えられていらっしゃることはございますか。
そうですね。過去にアメリカへ渡米していた経験を活かして、外国の方の参禅会を考えています。ご縁に国境は無いですから、海外との交流を通じて、1日お寺で過ごしていただき、坐禅や写経、生け花、茶道など、食事も入れながら日本文化の「侘び・寂び」を体験していただくことを考えています。
オンライン坐禅会もコロナの時期にありましたが、続かないのが現実という声も聞きます。やっぱり「リアル」にお寺でご縁があった仲間と五感を通じて感じてもらいつつ、同じ時間を過ごしてもらうことが大切なのだと思っています。かつてコロナの時期にはできなかった大茶盛会も考えています。
また、幕末に起きた「大田・絵堂の戦い」の戦没者慰霊供養も、ご縁あって、ここ願成寺で御霊を供養させていただいています。
当時の戦没者53名の方を、勝者敗者関係なく平等に御霊を供養することを目的に、令和2年に地元の小学生の協力のもと植樹祭を盛大に行い、樹木葬として桜の木を203本植えました。
さらに、山の頂上から当時の戦地や金麗社が見えるように整備も施しています。これを機に、地元の歴史をしっかり伝えていきたいと思います。
もちろん、お参りいただいた方にも、育っていく桜への興味・関心から植樹の意味を知っていただき、供養いただく契機にも繋げていきたいと考えています。
――お話をお伺いしながら、今を生きる私たちの救いに寄り添われるご住職の想いに、やさしさをいただけた気持ちになりました。お話を聞かせていただきまして、ありがとうございました。
曹洞宗の寺院
願成寺は、美祢市美東町の自然豊かな樹々に囲まれた標高206mの高倉山の麓にある曹洞宗の寺院。高倉山には、大陸から渡来したと言われる三宝荒神像とその三宝荒神様をお守りする脇神・毘沙門天像が祀られています。
(「願成寺ホームページ 」より引用)
山門の「大内菱紋」装飾(願成寺)